漠然とした不安は、正体さえ分かれば動ける。僕もそう思っていました。
バックオフィスで4年間、「このままでいいのか」という感覚がずっと消えませんでした。その正体を、僕は3つに分けて言葉にしました。
でも営業職に転職して3ヶ月。答え合わせをしてみたら、3つは別々の不安じゃありませんでした。順番でした。
この記事では、4年間消えなかった不安の正体3つと、3ヶ月働いて出た答えを書いていきます。
まず、どんな仕事をしていたか
新卒で入ったのは、社会インフラ系の会社です。僕はバックオフィスとして4年間働きました。
メール対応、電話対応、資料作成、会議や打ち合わせ。毎日PCの前に座って、その繰り返しでした。退職の1年前からは別の部署の事務も兼務して、知らなかった社内の仕組みを学べたのは刺激になりました。
それでも、本質的にはデスクワーク中心であることは変わらなかった。
怒鳴られていたわけじゃない。人間関係が最悪だったわけでもない。給料に大きな不満があったわけでもない。それなのに、毎日どこかで「このままでいいのか?」という感覚が消えませんでした。
4年間消えなかった不安の正体は、3つあった
上司に詰められるとか、仕事量がキャパオーバーとか、そういう分かりやすいしんどさではありませんでした。だからこそ、言語化しづらかった。
それでも当時、僕は自分の不安を3つに分けて書き出しました。
1つ目:やることはやっていた。でも、8割の力だった
やらないといけない業務は、ちゃんとやっていました。サボっていたわけじゃない。
ただ、それを達成するために出していた力が、8割くらいだった感覚があります。
やりがいという意味で、ちゃんと向き合えていなかった。心が動かないし、達成感もあまりない。「これ、自分じゃなくてもよくない?」という感覚が、少しずつ積み重なっていきました。
バックオフィスの仕事に価値がないという話ではありません。その仕事があるから現場が回るし、組織も動きます。僕自身がそこに手応えを持ちきれなかった、というだけの話です。
本気でやれていない自分を毎日感じるのって、けっこうきついんですよね。
2つ目:どう生きたいのか、考えても答えが出なかった
メール対応、資料作成、データの整理。僕がやっていた仕事には、仕組み化やAIで効率化されやすいものが多いと感じていました。
そのとき、自分には何が残るんだろう。
ただ、本当に引っかかっていたのは、もっと手前のことでした。
自分はどう生きたいんだろう。どういう人生にしていきたいんだろう。どういう仕事をやりたいんだろう。
すごく漠然としたまま、毎回そこに戻って、毎回考えていました。
でも、答えには行き着かなかった。それがずっとモヤモヤしていました。
3つ目:自分の役割が見える場所で働きたかった
バックオフィスの仕事は、社内で完結することが多いです。
でも僕は、もっと目に見える形で誰かの役に立ちたいと思うようになりました。
自分が動いたことで、相手の反応が返ってくる。自分の言葉や提案が、誰かの判断や行動につながる。そういう手応えがほしかった。
当時の僕が求めていたのは、人と関わるかどうか以前に、「自分が何のために動いているのか」が見える場所でした。
一回、林業に逃げかけた
実は、「もう林業をやろうかな」と本気で思ったこともあります。
もともと体を動かすのが好きで、デスクワークがしんどかった僕は、「形に残る仕事がしたい」「外で動き回りたい」と思っていました。
実際に林業の会社を訪問して、そこの社長から仕事内容や働き方の説明を受けました。地元で働けるかもしれないという気持ちもあって、正直、ホームシックみたいなものもありました。
でも、話を聞いて冷静に考えると、給料面の現実がありました。それに、「今の会社をもう少し続けたら、自分が変われるかもしれない」という気持ちもまだ残っていた。
結局、林業には進みませんでした。
今振り返ると、あのときの僕は、前に進みたかったというより、今の場所から逃げたかっただけでした。
体を動かす仕事か、デスクワークか。どちらかに極端に振り切ればいい話じゃない。体だけを使い続けても、頭だけを使い続けても、たぶん僕はしんどくなる。
大事なのは、逃げることではなく、自分に合う働き方を選び直すことでした。
それでも4年続けた理由
辞めようと思ったことは何度もありました。
それでも続けたのは、「もう少し頑張れば見えてくるものがある」と思っていたからです。
実際、大変な状況もありました。でも社内の人たちに助けてもらいながら乗り越えた経験は、自分を成長させてくれた。4年間のデスクワークのおかげで、資料作成への苦手意識もかなり減りました。
ただ、そこで身についたものが何だったのかは、あとになって分かりました。
調整する力、相手の立場を考える力、資料を作る力。これは社会人として一般的に求められるもので、どこに行っても通じる土台です。逆に言うと、そこ止まりでした。実際に営業職として働き始めてから、前職の4年で本当に持ち越せたものが何だったのかは、2ヶ月時点で整理した記事に書いています。
4年経って気づいたのは、続けることで見えてくるものと、続けても変わらないものは分けた方がいい、ということです。
僕の場合、土台は身につきました。人にも恵まれました。でも、やりがいのなさと将来への不安は、4年間消えませんでした。
変わらない不安は、ただの気分じゃない。自分の本音が、ずっと同じ場所を指しているサインです。
営業3ヶ月目。3つの不安はどうなったか
ここからが、4年前の自分への答え合わせです。
1つ目の答え:今は9割以上。でも10割じゃない
前職は8割でした。今は、常に9割以上です。
ただ、毎回フル稼働はしません。車と同じで、常に全開で走っていると燃費が悪くて、すぐガス欠になるからです。
それでも、説明も提案も、操作の案内も、丁寧にしっかりやる。そこだけは妥協していません。というより、全部において妥協していない。
8割だった頃と何が違うのか。力の量じゃなくて、妥協するかどうかでした。
それでも、うまくいかないことはあります。
正直に書くと、最初は「いけるだろう」と思っていました。簡単だとまでは思っていません。ただ、基本的なものは獲得できていたので、他のものも同じようにいけるだろう、と。
実際にやってみたら、そうはなりませんでした。同じ営業でも、獲得できるものと獲得できないものがある。自分にも得意と不得意があるんだと、やってみて初めて分かりました。
そして、獲得できないものには理由がありました。
1つは、その中身を自分がちゃんと好きになって、理解できていないこと。もう1つは、お客様へのヒアリングが足りていないこと。
4年前の僕は「これ、自分じゃなくてもよくない?」と思いながら働いていました。今は「自分がこれを好きになれているか」を課題にしています。
同じ人間が、真逆の位置に立っている。
ちなみに8月に入ってからは、勢いが停滞している感覚があります。来客が少ない時期でもあるので、それだけが理由ではないはずです。
それでも、しんどくはありません。足りないものが分かっているからです。分かっていれば、次にやることが決まる。
2つ目の答え:僕は、変化を楽しみながら成長していく人間だった
4年間、答えが出なかった問いがあります。自分はどう生きたいのか。どういう仕事をやりたいのか。
今なら答えられます。
僕は、変化を楽しみながら成長していく人間です。
今は、ほぼ毎日欠かさず、分からないことを自分で調べています。前職でも調べることはありました。規程の改訂とかで、用語を確認しながら進める。でもそれは業務の範囲内で、勤務時間の中だけでした。時間があるときや休みを使って調べることは、まずなかった。
今は違います。調べること自体が楽しいし、それを説明できるのが嬉しい。知識がないと、お客様に丁寧に、分かりやすく説明できないからです。
4年考えて出なかった答えが、働き始めて3ヶ月で出ました。考えている間は出なくて、始めた瞬間に出る。これは前にも同じことが起きています。
ちなみにこれは仕事だけの話じゃない気がしているので、いずれ別の記事で書きます。
3つ目の答え:数値で、全部見える
営業職なので、成績が数値で出ます。
獲得できたものも、獲得できなかったものも、全部数値で現れる。しかも、うまくいかなかったときは自分で気づいています。数値を見る前から分かっている。
そしてこの数値は、お客様が判断した結果です。僕の説明や提案が、誰かの行動につながったかどうかが、そのまま数字になって返ってくる。
そこからどう改善するかを考える。それが今のやりがいです。
4年前に欲しかった「自分の役割が見える場所」は、こういう場所でした。
3つに分けていたけど、別々の不安じゃなかった
答え合わせをして気づいたことがあります。
3つは別々の不安じゃなくて、順番でした。
前職は、社内で完結して、動いた結果が返ってこなかった。3つ目です。結果が返ってこないから、本気になる理由が持てなかった。1つ目です。だから8割の力になった。
今は、逆に回っています。
数値で返ってくる。だから足りないものが見える。見えるから改善したくなる。だから妥協しなくなった。
そして2つ目の答えは、この2つが動いたあとに出ました。「どう生きたいか」は、机の上で考えても出なかった。結果が返ってくる場所に立って、本気で向き合って、その先でやっと出てきた。
順番はこうでした。結果が返ってくる場所に立つ。本気になれる。自分が何者か分かる。
転職して100%良かったと思っています。後悔はありません。
まとめ
・「特に何もない」のに漠然と不安な状態は、ちゃんとしんどいです
・僕の不安の正体は3つ。やりがいのなさ、どう生きたいか答えが出ないこと、自分の役割が見えない感覚でした
・営業3ヶ月目に答え合わせをしたら、3つは順番でした。結果が返ってくる場所に立つ、本気になれる、自分が何者か分かる。この順です
・前職は8割の力、今は9割以上。変わったのは力の量じゃなくて、妥協するかどうかです
不安を言葉にするのは、たしかに第一歩です。でも、書き出したものが本当に別々かどうかまでは、そのときには分かりません。
もし今、消えない違和感を抱えているなら、思いつくまま3つ書き出してみてください。
そのうちのどれかが、他の原因になっているかもしれません。そこが分かると、最初に動く場所が決まります。
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